FERRING

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R&D副社長からのメッセージ

R&D副社長からのメッセージ

Message from VP / R&D

副社長 北村幹弥

副社長 研究開発担当

フェリング・ジャパンの開発組織の全体像について教えてください。

A:
まずはじめにフェリング・グループの研究開発について少しお話します。

フェリングはペプチドホルモンの研究開発から創業した強味を生かし、開発領域をリプロダクティブ・ヘルス、泌尿器科、消化器科に集中させて製品開発を行っており、会社としての差別化を図っています。
日本では2011年から本格的に研究開発がスタートしました。組織としては比較的新しいのですが、開発スピードは非常に早く、かつ順調に、年々着実に成長を遂げており、これまで5年間で5製品の製造承認を取得しています。

フェリング・グループの2020年Visionに、フェリング・ジャパンは、グループ全体の売り上げの10%に貢献することが明記され、日本に対する期待は大きく、日本に対して積極的に投資がなされています。
日本の開発の方針は、1. 欧米で上市されていながら日本に未導入の製品を開発し、日本のアンメット・メディカル・ニーズにこたえること、2. グローバルと開発の歩調を合わせて、イノベイティブな新薬を早期に上市すること、3. 日本発の候補化合物の探索を行い、将来の開発品目を充実させていくことを目指しています。
フェリング・ジャパンは日本の製薬業界の中で、小粒でもピリリと辛い山椒のような存在感のある企業になりたい思っており、開発部門は4つの柱「パイプラインを増やす」、「エキスパートの集団」、「Can-do spirit」、「Challenge」をもとに楽しく仕事ができるチームにしたいと思っています。フェリング・フィロソフィーである「People come first at Ferring 」のもと、ベストチームワークで開発を進め10年後も成長し続ける組織でありたいと考えています。

複数のプロジェクトが同時進行していると思いますが、通常どんな体制で動いているのですか?

A:
フェリングの開発組織は、プロジェクト開発部、クリニカルオペレーション部、クリニカルコーディネーション部、薬事戦略部、CMC部、ファーマコビジランス部、開発企画戦略室、バイオメトリクス部、メディカルアドバイス室から成っています。
全ての開発品目はプロジェクト体制を取って運営されており、プロジェクトリーダーのもと、臨床試験の責任者であるクリニカルリーダーの他、他の部門から非臨床、薬事、CMC、安全性、マーケティング、DM・統計のエキスパートが加わりプロジェクトチームを形成して、対応するグローバルチームと連携を取りながらプロジェクトを進めています。
各チームメンバーはそれぞれ担当する業務のエキスパートとして、イノベイティブなアイディアの創出とともに、コスト・スピード・クオリティの最適化を意識しながら、プロジェクト・開発品の価値の向上を目指して業務を行っています。

プロジェクトを開始するうえで最も重要なことは優れたイノベイティブな開発戦略を練ることです。はじめに「よく考える」、「最高の開発戦略を練る」ということがとても重要です。海外の状況や開発製品に関わる情報を収集分析して、国内のキーオピニオンリーダーの先生方と開発方針や試験計画について検討し、日本で開発するうえでベストな開発プランを作成すること、これが開発成功のための鍵と考えています。

臨床試験を進める段階になると、クリニカルリーダーが率いるクリニカルチームが組織され、スタディリーダー(クリニカルトライアルコーディネーター)の他、CRA、CMC、安全性、データマネージメント・統計等のエキスパートが任命されます。開発効率を上げるために外部のリソースを積極的に活用して、CROや外部コンサルタントと協働しながら効率よく臨床試験を推進することが求められます。

プロジェクトリーダーが所属するプロジェクト開発部は4部あり、各部が複数のプロジェクトを担当しています。プロジェクト開発部は初期のフィージビリティ調査を含むプロジェクトの立ち上げ、開発戦略の策定から開発品目の上市までを管轄し、営業部門と協働のもと、製品の価値の最大化に向けてプロジェクトを運営する責任を負っています。海外の担当者とも活発に開発会議を行い日本の開発戦略を推し進めるため、プロジェクトリーダーは高い英語でのコミュニケーション・ネゴシエーションスキルのみならず、製品開発・ビジネスの最大化に向け、全体をみる幅広い知識と能力が求められます。

プロジェクトチームではダイナミックなプロジェクト活動を推進するため、ひとりひとりがエキスパートであることが求められ、一方で組織一体となった取り組みにより開発が行われています。グローバル開発の一環として、国内の臨床試験を実施することが求められる場合も多く、毎週のように行われる本社とのコミュニケーションを通して、フェリング・グローバルの一員として医薬品の開発に取り組んでいます。

ではそれだけのチームをまとめるために、何が大切であると考えていらっしゃいますか?

A:
チーム内のコミュニケーションです。これは全ての仕事に通じることだと思いますが、良い成果を出すためにも開発部門ではとくにコミュニケーションを非常に大切にしています。
2011年に“ワーキングファミリー”という活動を開始したのですが、これは少ない人数で仕事もハードであるからこそ皆が一つになって働ける、家族のようなチームが必要だと思いスタートしたものです。
従業員が自ら、自分たちが働きやすい環境を自分たちで作り上げるため、職場環境や組織・業務等の問題点を洗い出し、改善策をまとめ、実行に移すというユニークな取り組みです。
自ら働きやすい環境を作り上げることが、業務の効率化や高い生産性につながると考え行っています。いろいろな活動を行っていますが、フレックスタイムやカジュアルウェアの導入から始まり、テレワーキングを検討したり、社内業務のSOPを作ったり、いろいろな分野の社外講師を招いて講演を受講したり、地方や海外でオフサイトミーティングを企画したり、社内親睦を計画するイベントチームができたりと、以前に比べて随分と社内の交流が活発になりました。こうした環境が整いつつある中で縦の関係が改善しただけではなく、部署の垣根を超えて単にコミュニケーションが増え、また仕事にも確実に良い影響が表れていると感じています。

それは素晴らしいと思いますが、 具体的にはどんな成果でしょうか?

A:
そうですね。これは何よりスピーディーな仕事の成果に繋がっていると思います。
具体的には2011年から今年2016年までの5年間の間に、5つの医薬品の製造承認申請を行い5つ承認を取得したことが挙げられると思います。
これは単純に考えると「1年に1つのペースで承認が取れている」計算です。20数名の規模の組織で行った成果です。
このようなことが実現できたのも、チーム全員の努力と、やはりコミュニケーションがベースになった信頼やチームの結束力があるからだと思います。
開発をしているとつい自分の仕事の殻に閉じこもってしまいがちですが、それをなくすような体制で動いていますし、一見自分の仕事ではないものでも、人ごととは捉えず、皆で協力して助け合えるような環境になりつつあると思っています。

実現のスピードが早い理由として、他に何か秘訣があれば教えて下さい。

A:
開発の始めの段階でしっかりとベストの開発戦略を立てるということを徹底しています。
例えば始めのボタンを掛け違えるとその後どんどんズレてしまうということがあるように、最初の一歩で間違えると達成可能であるはずのものもできなくなってしまったり、時間がずいぶんかかったりします。
そういった意味でも始めが肝心で、プロジェクトのメンバー全員で開発戦略を何度も練り直し、その上でプロジェクトの目標を立てるように努めています。
また目標を立てる際にもう一つこだわっているのが「チャレンジングであるが、頑張ればアチーバブルな目標を立てる」ということ。「できたらいいな」という目標ではなく、潜在的なリスクも十分考慮した、結果に対しコミットする目標であるべきだと思います。
そのため社内では、目標とは言わずコミットメントと言っています。これからもエキスパートのマインドを持った仲間とともに、皆でダイナミック、かつスピーディーに成長していきたいと思っています。

ありがとうございます。最後に社員の方々の育成についてはどのようにお考えですか。

A:
これまで、社員の採用には各分野のエキスパートの人を採用してきました。そのため年代層も40歳代の方が多かったと思います。
2016年9月に臨床試験実施部門を立ち上げ、CRAの方の採用を始めました。CRAの年齢層は30歳前後と年齢層がより若く、また同じように30歳代後半のスタディリーダーの採用も進めています。
そのため組織全体として年齢層が若返るため、社員育成に大きく力をいれることにしました。
各社員の周りには各分野のエキスパートの人がたくさんおり、他の部門とのコミュニケーションも活発であり、自分の専門を磨くだけでなく、医薬品の開発全体を経験したり話し合ったりできる組織ではないかと思います。
CRAも積極的に当局との面談を経験したり、単にモニターという仕事の枠にとどまらず、幅広い業務が経験できるようにしたいと思っています。また、社員の将来の可能性を広げるために英語力の強化にも取り組んでいます。
今後さらに英語力強化のためいろいろなプログラムを考え社員を大事に育てていきたいと考えています。

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